『感染トラブルの予防と工夫』 第12回日本日本療養病床協会

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『感染トラブルの予防と工夫』 第12回日本日本療養病床協会

2004.09.10

第12回日本療養病床協会全国研究会 札幌大会 より
会期:平成16年9月10日〜11日

感染トラブルの予防と工夫

一在宅復帰の取り組み一



富山県医療法人社団紫蘭会 光ヶ丘病院
1N病棟 看護師長 中島房代



Ⅰ.目的

  当病棟は、H12年より在宅復帰の取り組みを発表してきました。年々医療や要介護度が高くなり、在宅療養期間の継続が難しくなっています。そこで、入院時より感染トラブルの予防をすることで、在宅療養期間の継続の延長が得られたので、その対策を評価しました。



Ⅱ.研究方法

1、 対象

当病棟に入院者全員、平成12年度4月〜3月

156名(対策前)と平成15年度4月〜3月

120名(対策後)としました。

2、 対策

1) 業務やケアの見直しと勉強会

2) 医療、家族や多職種の連携と設備の充足

3、 分析方法

対策前後の上気道・尿路感染者数(抗生剤延べ投与者数)、褥瘡発生者数(延べ発生者数)や皮膚トラブル者数(皮膚科延べ受診者数)と自宅退院者の自宅療養期間を比較しました。



Ⅲ.結果

1、対策前後は、日常生活自立度C2で比較すると尿路・上気道感染者数(59%から31%)、皮膚トラブル者数、(37%から11%)、褥瘡発生者数(7.4%から0)、でした。対策後で、一年半以上入院している患者様25%のうち、感染トラブル発生者数は、改善(71%)、変化なし(21%)悪化(7%)でした。

2、自宅療養期間の対策前後は、1ヶ月未満の在宅療養者は(15%から6%)で、3ヶ月以上の在宅療養継続期間は(56%から80%)でした。



Ⅳ.考察

感染トラブル者数の減少と在宅療養継続期間の延長の効果として以下のことが考えられました。

1、上気道感染の予防として、ひとりの口腔ケアを2分から3分以上にしました。開口器や吸引歯ブラシで咽頭部の清潔と、2%の重曹水でブラッシングし舌苔を除去しました。インフルエンザの予防接種者が100%となり冬季(12月から2月)抗生剤投与者(23%から16%)になりました。尿路感染の予防として、陰部洗浄は、かぶれ防止の洗浄薬としました。オムツ交換後の衣類を整える前や各処置ごとの手指消毒を徹底しました。尿量、便、身体の拘縮に合わせ個別化出来るように、オムツを10種類に増加しました。皮膚トラブルの予防として、入浴直後全員に乾燥による掻痒感の軽減として、保湿剤の塗布を行いました。毎週2回20分の話し合いと各委員会の設置で、対策や責任が明確になり早期解決が出来ました。毎週2回20分の勉強会は、看護・介護技術が向上しました。また、免許の取得を目指し更に充実しました。ケア・マネジャー(6%から20%)、介護福祉士(3%から44%)、ヘルパー2級(13%から48%)を取得し、有資格者が92%になりました。

2、予防薬の投与(3%から6.6%)、胃瘻造設の普及(25%から36%)は、抵抗力の改善や誤嚥性肺炎の予防が出来ました。リースの利用によりエアーマットが充足(50%から100%)しました。週に2回ユニット化のレクリェーションや家族の面会、出来れば外出・外泊を増やしました。唸る声、険しい表情が減少し、食事量アップ(66%から86%)や栄養改善(62%から91%、悪性疾患を除く)となり、免疫力の向上となりました。入院初期より3ケ月に1回のケアカンファレンスに患者様、家族、医師や他職種の参加が定着し(78%から100%)、退院後の感染トラブルの解決となり個別的な指導が出来たと考えました。



Ⅴ.結論

当病棟の感染トラブルの予防と工夫により、医療や要介護度(3.8から4.6)が高くなっているが、感染トラブルの減少が出来ました。そして、入院時より患者様に合う個別的な感染トラブルの予防をすることは、退院指導に繋がり、安心した在宅療養期間の継続の延長になりました。

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