巻頭言 ほほえみ第39号(H15/11)

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巻頭言 ほほえみ第39号(H15/11)

2003.11.01

 10月に高岡市民教養セミナーを2回とも聴講してみました。先週は富山市水橋出身の歌人で、ノンフィクション作家でもある辺見じゅんさんの講演がありました。翌日から3日間夜通し行われた万葉集全巻朗唱の会にも出演されました。迫力ある語り口で述べられ、特に沈没した戦艦大和を潜水艇で発見した場面は圧巻でしたが、ふるさとを大切にしよう、家庭のきずなを取り戻そうと訴えられたのは同感でした。今週は、中学から高校時代を高岡で過ごされたヘッセ研究家の三浦安子東洋大教授でした。65歳なので高校の9年先輩になりますが、父が和田で開業医をしていたと話されたので、旧姓がすぐわかりました。読書家であり、高校の近くにある緑薫る古城公園内の図書館で借りた本に挿まれている借出しカードに高校の先輩や同輩の名前が書かれており、親近感を覚えたとか、ヘッセと出会った高岡の図書館が文学の原点だったと言われたのが印象的で、私も本はあまり借りなかったが、冷暖房があるので同じ図書館によく通ったことを思い出しました。なんだか、百年前に書かれた「車輪の下」を読み直してみたくなりました。

 

 市場経済からの観点が強調されすぎ、生臭く、混沌としている医療界を忘れて、たまには、文学や音楽に親しみ、自然と触れ合い、スポーツを楽しみたいものです。私がしていることといえば、本は乱読で、月1の夫婦でのドライブや、年に数回クラシックコンサートに出かけ、週末に熟年テニスをやっている位ですが。

 

さて、光ヶ丘病院では9月より一般病棟60床を2分割して、30床を県内初の特殊疾患療養病棟(1)として神経難病や重度意識障害者を受け入れ、30床の一般病棟はナースのみの夜勤としました。これを継続させるためには急性期基幹病院との密な連携は勿論のこと、多くの医療機関や福祉施設や地域社会とネットワークを作り、協調する姿勢が欠かせません。

 

急性期医療は命を救うが、慢性期医療・ケアは人生そのものを救うといわれています。慢性期医療や老人福祉・介護を主に携わる当法人の職員は、幅広い医療・福祉の総合的系統的な知識だけでなく、高い人間愛に満ちた、他人を思いやり、いたわる、温かい心が必要です。

 

医療機関や地域からの信頼を得るためには、医療・ケアの質の向上を図ることはいうまでもありません。当法人では最近数ヶ月間に全国レベルの学会発表が8題あり、院内研究発表会も行いました。研究会に参加するだけでなく、発表することが定着したことは喜ばしいことです。11月のケアマネージャー試験に十数名が挑戦しますが、全員の合格を願っています。病院機能評価を受けるため各部門でマニュアル作りをし始めましたが、受審までにはまだまだ時間がかかりそうです。9月に決めたサービスステーション内の禁煙(全館禁煙が受審に必要)は守られているようです。

 

在宅サービスは2カ所のホームヘルプ、2カ所の通所リハビリ(デイケア)、3ヵ所のショートステイ、福祉用具貸与のいずれも需要が増えてきており、特に訪問看護ステーションからの訪問リハビリは急増しています。訪問リハビリの認知度はまだ低いのですが、一度使った方の評判は上々のようです。このほど病院のケアマネ部門を光ヶ丘病院ケアセンターに統合し、2名の「専従」ケアマネージャーを配置しました。また人間ドック(サンシャイン・メドック)では、個々の健保組合様毎に独自の検査項目で施行することが多くなりました。利用者の多様なニーズに合わせて、充実しつつある在宅サービスや疾病の予防部門を一層強化していくつもりです。

 

おおぞらでは長期入所者の一時的な家庭復帰がかなりあり、平均在所日数が百日以上短縮しました。通所リハビリで2名の常勤療法士がいる利点を活かして10月からの定員増に対処して欲しい。おおぞら在宅介護支援センターでは、ケアプラン依頼が増え続けていますが、介護予防事業も地域で最も精力的にこなしています。老健は地域に開かれた福祉の拠点であり、家庭復帰施設であるという使命を肝に銘じて、絶えず向上心をもって仕事をして欲しいと思います。

 

愛とロマンと反省のない人は進歩がないと言った人がいます。もっと右脳を上手に使って、感性豊かに、遊び心をもって人生を送ってみたいと思うこの頃です。

 

紫蘭会理事長 笠島 學

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