2002 8月

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『ソーシャルワーカーとしての業務内容と 1年間の相談件数・相談内容の傾向について』 第7回紫蘭会研究発表会

第7回紫蘭会研究発表会から

ソーシャルワーカーとしての業務内容と

一年間の相談件数・相談内容の傾向について

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ソーシャルワーカー 鍋谷真希



<はじめに>

光ヶ丘病院に、ソーシャルワーカーとして勤務して一年になります。この一年間、主に外部との連絡調整や入院相談業務を行なってきました。また各病棟での退院後の相談等にも関わってきました。今回の研究発表では、ソーシャルワーカーの業務内容と平成13年7月~平成14年6月までの一年間の相談件数・相談内容の傾向についてまとめたものを報告したいと思います。

ソーシャルワーカーの業務内容

私の仕事は、外部との連絡調整と入院相談・退院後の相談の2つです。主に、家族、病院、施設、市役所などとの調整の役割をしています。

 

 

平成13年7月~平成14年6月までの一年間の相談件数・相談内容の傾向

<結果>

まず、相談件数を月別に示しました(資料①)。H13年10月~11月・H14年3月~4月にかけて入院相談が多かった。この期間は、自宅で過ごしやすい時期であり、その為、施設(老人保健施設)や他の療養型の病院(万葉病院・丹保病院・誠友病院・サンシャイン病院等)では在宅復帰を勧めている(※当院でも、この期間に在宅療養される方が多い)。しかし、実際は在宅での介護が困難であり、当院へ入院相談に来られた方が多かった。

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次に、紹介先別のグラフ(資料②)から、当院への入院相談にこられる方の3/4が、高岡市内の総合病院(高岡市民病院・厚生連・済生会)からの紹介でした。高岡市民病院・厚生連・済生会などは、治療が終わればすぐに退院とする方針である。しかし、家族の気持ちとしては、「寝たきりの為、在宅介護が出来ない。」・「寝たきりでいる期間が長くなり、体力もないので、もう少し体力がつくまで入院させて欲しい。」・「リハビリをしたい。」等の不安や要望がある。その結果、家族は療養型の病院や施設に申込に行くことになると思われる。しかしながら、療養型の病院や施設に申し込みをするが、入院・入所出来るまでの期間が長いのが現状である。

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入院理由別(資料③)でみてみると、寝たきり(気切・IVH・胃ろう)の為、自宅での介護が出来ないからと入院相談に来られる方が多かった。老人保健施設、特別養護老人ホームや市内の療養型(サンバリー高岡病院・くるみ病院・万葉病院・丹保病院等)では、を受け入れしていない。(→受け入れしていない理由として、スタッフの対応が慣れていないので出来ない。)砺波地区の療養型(誠友病院・サンシャイン病院・みわ病院等)では、受け入れしているが、申し込みや相談に行くと→「今入院している患者様で対応がいっぱいで、これ以上増やす事は出来ない。」・「そういった患者様が退院されないと対応できる部屋が無い。」等言われる。現在のところ、気切・IVHの方を受け入れできる病院は、光ヶ丘病院のみである。

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<考察>

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入院相談に来られる方(相談者)は、この一年間で寝たきりの方が増えているように感じる。入院相談に来られる方は、相談者は(1)身体的問題と(2)社会的問題をもっていることです。身体的問題とは、IVH・気切・胃ろう・MRSAの為、在宅での介護も出来ない。施設での受け入れもしてもらえないことが多い。社会的問題とは、家族が働いている為介護困難・介護者が高齢であり、介護困難・複雑な家族状況(身寄りもなく独居・家族関係が悪く全く介護協力がない。)同居の家族が居ても入院や施設入所している期間が長くなり離れている時間が長くなると介護したくないと言われる。施設等の入所で対応できるが、すぐにはできない。どちらか一つの問題で在宅での介護・施設での受け入れが出来ない方もおられるが、当院に入院相談にこられる方の殆どは、両方の問題がある為、施設入所も在宅介護も難しい。当院では、御家族とカンファレンスをこまめに行っている。このカンファレンスを行うことで、在宅介護の不安を解消し、在宅復帰へと結び付けている。その為、ベッドの回転も速く、他の療養型の病院に比べて受け入れが早く出来るようになる。当院は、老人保健施設、特別養護老人ホームや他の療養型の病院(サンバリー高岡病院・くるみ病院・万葉病院・丹保病院・誠友病院・サンシャイン病院等)に比べて、入院出来るまでの期間が短いと言われている。

今後、ますます寝たきりの方や退院が困難な方の入院が増えてくると思われる。その為にソーシャルワーカーとして、患者様や御家族に生じる生活上の困難や悩み事を少しでも、軽減できるようにしていきたい。また、先生方や婦長さん方や他のスタッフの方々にご指導をいただきながら、御家族や患者様にとって良い方向になるように相談援助業務をしていきたい。

『各部所における問題点や対策、工夫していることなどを発表しました。』 第7回紫蘭会研究発表会

k1-12A病棟

k2-1サンシャイン メドック




k3-1おおぞら通所リハビリテーション

k4-11N病棟




k5-1薬局

k6-12N病棟




k7-11A病棟

k8-1ソーシャルワーカー




k9-1光ヶ丘病院医療事故防止対策委員会

k10-1おおぞら在宅介護支援センター




k11-1老人デイ・ケア

k12-1化粧リハビリ





平成14年度(第7回)紫蘭会研究発表会
平成14年8月24日(土)  午後1時~3時
光ケ丘病院 1階 N棟 多目的ホール

実施要項
発表時間 10分(発表5分 (3分で中間ベル5分で終了ベル) 討論5分)
コメンテーター   理事長、 総婦長
司会進行      副院長  事務長

 

 

1中心静脈栄養(IVH)・経管栄養・人工呼吸機患者の口腔ケア

2A病棟

中心静脈栄養(IVH)患者や、経口摂取が不可能な患者の口内は、唾液分泌の減少により自浄作用が低下し、歯肉・舌・口蓋などが不潔になりやすく、舌苔や口臭の原因となっている。そこで現在の口腔ケアを見直すため、アセスメントシート・開口器を使用して実施した結果、効果的な方法の発見、口内の状態の改善、看護婦の口腔ケアに対する認識の向上が図れたことをまとめた。

 

 

2人間ドックにおける営業活動の利点とその効果について

サンシャインメドック

現在、サンシャインメドックを利用されるお客様も少しずつではありますが増えてきております。コンピューターで管理しております団体数も270団体を超えました。そうした中、より求められる営業活動が益々必要となりその方向性などを探り発表したいと思います。

 

 

3より質の高いサービス提供を目指して~利用者の視点から~

通所リハビリテーション
おおぞら

初めに新しいフロアーに移転して、一年が経とうとしています。今一度利用者の多様なニーズに対応できているかどうかを振り返ってみようと思いました。そこで自分たちも身体的障害のある利用者を経験し一日を過ごしどの様な時に支障を感じ、職員を必要としているかを検討してみました。

 

 

4酢による胃ろうカテーテル汚染の対策と効果
~酢を常温と50℃にした比較検討~

1N病棟

胃ろう汚染対策として酢の殺菌効果を利用した酢の洗浄法を試み、酢の殺菌力を高める為、酢の希釈を常温と50℃で比較検討した。
酢を常温より50℃とした方が9割の職員がさらに汚染状況が改善されたと回答し、培養結果では菌の減少が見られました。
今回、検討した洗浄法は胃ろうトラブルにおいて有効であると考えられましたのでここに報告いたします。

 

 

5共用手拭きタオルの細菌汚染について

薬局

院内感染防止という観点から、手洗いの重要性は認識されているところではありますが、先の「手洗い講習会」により、さらにその認識は高まったものと思われます。
しかし、手洗い後の乾燥方法によってはせっかくの手洗いが無意味なものになってしまうこともあり得ます。
そこで、よくないと知りつつも一般的に使用されている共用の手拭きタオルの細菌汚染がどの程度のものなのか調べてみました。

 

 

6手指拘縮患者の手浴の効果
ーみかん浴を試みてー

2N病棟

脳梗塞や長期臥床からくる廃用症候群により、多くの方に四肢の関節拘縮がみられる。その中で手指拘縮の強い患者には、手の湿潤、びらん、悪臭などのスキントラブルが多くみられた。
私達は、古くから抗炎症、鎮静作用があるといわれている、みかんの皮(陳皮)に着目し、これをみかん浴(手浴)として使用する事で、スキントラブルの解消、手指の関節可動域の改善が図れないかどうか検討したのでここに報告する。

 

 

7化粧リハビリ

1A病棟

1A 病棟では去年の夏から月に1~2回、患者様に化粧リハビリを行ってきました。化粧は、心を明るくし、自信と満足感を高める効果があると言われています。それで、「女性は老いてもなお、美しくありたいと思っているのではないか」「回数を増やせば患者様の表情、言動、ADLに変化がみられるのではないか」という仮説をもとに、この研究に取り組んでみました。

 

 

8業務内容と一年間の相談件数・相談内容の傾向について

ソーシャルワーカー

光ケ丘病院に、ソーシャルワーカーとして勤務して一年になります。
この一年間、主に外部との連絡調整や入院相談を行って来ました。また各病棟での退院後の相談等にも関わってきました。
実際に、ソーシャルワーカーの業務内容と平成13年7月~14年6月までの一年間の相談件数・相談内容の傾向について、まとめたものを報告します。

 

 

9安全で安心できる良質な医療の提供を目指して

医療事故防止対策委員会

医療安全管理対策として、①安全管理のための指針の整備 ②事故等の院内報告制度の整備  ③安全管理のための委員会の開催 ④安全管理のための職員研修の開催 の4項目が、全ての病院に求められている。今回、当委員会が取り組んできた事項のいくつかを紹介し、時間があれば、今後の課題・取り組んでいこうと検討している事項についても触れてみたい。

 

 

10介護保険と福祉のはざまで
ー在宅介護支援センターの取り組みー

おおぞら在宅介護支援センター

介護保険制度の施行より丸2年。在宅介護支援センターは保険業務に翻弄され、「地域で生きる」視点を失いがちであった。また、地域の他の事業者との連携、関わり合いについて悩む日々であった。1年目は反省の中で、2年目は試行錯誤の中で取り組んできた、在宅介護支援センター業務を振り返り、活動報告と共に、今後の介護保険を含めた地域ケアについて私なりに考えてきた事を発表したい。

 

 

11デイ・ケアの現状と課題  ~アンケート調査を通して~

老人デイ・ケア(光ケ丘病院)

最近、時間延長の希望や祝日の為の入浴が出来ないなどの意見がよく聞かれるようになってきた。そこで、利用者及び、家族のデイ・ケアへのニーズ及び、在宅生活や介護上の問題点等を把握すべくアンケート調査を実施し、今後の運営について検討した事をここに報告する。

『人間ドックにおける営業活動の利点と効果について』 第7回紫蘭会研究発表会

人間ドックにおける
営業活動の利点と効果について

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サンシャインメドック室長 浦野俊二



平成5年度より紫蘭会の保健部門としてサンシャインメドックでは、日帰り人間ドックならびに健康診断を行い9年間がたち今年度で10年目でございます。

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ご覧のとおり、おかげさまをもちまして総受診者数は、年々増加しております。

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男女別では、男性の方の受診が女性の方を上回っております。

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年代別では、40歳の方から54歳の方の受診が多く56.2%を占めております。

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サンシャインメドックの基本コースは、午前中は、人間ドック午後は、おもに健康診断です。

平成13年度の売上を見ますと人間ドック関係のコースA~Eで87%を占めています。

では人間ドックの中のAからEコースを簡単に説明いたします。

A=標準の人間ドッグのコース

F=標準の人間ドッグのコースに何か検査項目を追加したコース

G=標準の人間ドッグのコースより一部検査項目を省いたコース

E=お客様のご要望により検査項目を設定するコース

○ Aは、サンシャインメドックで設定しました標準の人間ドックのコースです。

検査項目はこのようになっております。生化学検査、心電図、腹部超音波、上部消化管検査ほか豊富に設定されております。

○ Fは、標準の検査項目に何かい1、2項目検査項目を追加したコースです。

○ Gは、標準の検査項目に何かい1、2項目検査項目を削除したコースです。

○ Eは、お客様のご要望による検査項目で設定するコースです。

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これは、過去5年間のAからEコースの受診者数を示したグラフです。AコースやG・Fコースがほぼ横ばいを示しているのに対して、Eコースの受診者数が平成11年度よりのびております。

 

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結果、営業活動においては、標準の人間ドックのコースのみをおすすめしていくのではだめで、お客様のオーダーメードに合わせたコースを設定し、ご受診いただく、幅広い営業活動が必要であると考えます。

たとえば、ある企業様では、お仕事が大変不規則なため、今までの契約項目に腹部超音波検査を追加することを提案して受け入れられました。

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これは、人間ドックにおける上部消化管検査をあらわしたグラフです。人間ドックにおいての上部消化管検査は、透視か内視鏡か選択していただいております。平成9年度は、56%約半々だったんでございますが平成13年度には74%10人中7名様が内視鏡を選択されます。内視鏡検査は、つらいのですが病変部位が見つかる確率が透視より高いとゆうことを皆さんご存知であります。このように上部消化管検査を見ましても健康への関心は年々高まってきているのだと思います。

<まとめ>

人間ドックにおける営業活動は、Aコースを主体により多くの方に受診していただき、もう一方では、検査項目をそれぞれの目的に適合した項目に改善を図り、多様化するニーズへスピーディーに対応することこそサンシャインメドックにおける営業の役割だと考えます。また、受け入れ態勢の充実を図ることもひじょうに大切であります。

『2時間以上の体位変換の検討』 日本褥瘡学会

2時間以上の体位変換の検討

 

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1N病棟看護師長 中島房代



はじめに
褥瘡発生予防において2時間おきの体位変換は必須とされている。しかし、その体位変換が患者の安眠障害の原因となり、また、夜勤者のマンパワー不足の問題もあり、必ずしも安易には実行出来ない。そこで、エアーマット使用患者に対し2時間以上の体位変換を行い、褥瘡発生の危険につき検討した。

対象と方法
対象は療養型医療施設に入院し、要介護度4以上、ブレーデンスケールが14点以下の患者16名である。全症例が日常生活自立度ランクC2以上で、何らかの危険因子、・病的骨突出・関節拘縮・栄養状態の低下(血清アルブミン3.0g/dl未満、ヘモグロビン11.0g/dl未満、血清コレステロール160mg/dl未満)・皮膚湿潤・浮腫を有していた。方法:全症例に体圧分散寝具として、二層式エアーマットレス(トライセル)を使用。体位変換時間は、同一体位で最長5時間とした。検討項目は同一体位で、2時間後、4時間後、5時間後の骨突出部の皮膚を観察し発赤の有無を確認した。なお、発赤が確認された場合はその時点で同一体位は中止した。また、マルチパッド型簡易体圧測定器(Cello)を使用し、各時間に体圧測定を実施、測定部位は仰臥位で仙骨部、側臥位では大転子部とした。

結果

※図をクリックすると拡大します

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仙骨部体圧時間的変化を示す(図1)。16例の体圧平均値は2時間値25.4mmHg,4時間値29.3mmHg, 5時間値32.7mmHgであった。皮膚発赤は4時間までは認めなかったが5時間で6例に認められた。
右大転子部体圧時間的変化を示す(図2)。体圧平均値は、2時間値21.9mmHg, 4時間値25.4mmHg, 5時間値28.6mmHgであり、仙骨部より低値であった。
皮膚発赤は5時間で1例に認めた。左大転子部体圧時間的変化を示す(図3)。体圧平均値は、2時間値23.5mmHg、4時間値26.6mmHg、5時間値29.1mmHgであり、仙骨部より低値であった。皮膚発赤は5時間で1例に認めた。
皮膚発赤を認めた8例の危険因子を示す(表1)。全例に褥瘡の既往があり、皮膚湿潤は全例に、骨突出、関節拘縮、栄養不良も8例中7例に認めた。体圧が28mmHgと褥瘡発生危険レベル以下でありながら発赤を認めた2症例は、他症例より骨突出と栄養不良が顕著であった。
皮膚発赤を認めなかった8例の危険因子を示す(表2)。1例以外、褥瘡の既往はなく、また発赤症例と比べ、栄養不良と骨突出を認めない症例がほとんどであった。そして、8例中4例が危険レベル以上の体圧であった。

考察
同一体位4時間までは、全症例で皮膚発赤は認めなかった。しかし、それ以上では、褥瘡の既往があり、栄養が不良で骨突出がある症例に、体圧が褥瘡発生危険レベル(32mmHg)以下であっても皮膚の発赤を認めた。

まとめ
私共の病棟には、自力体位変換不可能な患者が60人中46人を占め、その体位変換を夜勤者二人で実行するのは難しい。そこで、ブレーデンスケールと危険因子のデーターを考慮した上で、エアーマットによる体圧管理、骨突出部のポジショニングの工夫、夜勤では、マイナーチェンジの体位変換を実施することで、2時間以上の体位変換でも褥瘡発生を予防出来ると考えられた。
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