特別寄稿 ほほえみ第54号(2010年4月号)掲載

特別寄稿 ほほえみ第54号(2010年4月号)掲載

2010.04.01

河合さんとの思い出

理事長 笠島 學

 

 私が大学生となり、東京に住んだのは、もう44年前になります。賄い付きの下宿屋生活では、あまりにも味気なかったので、富山生まれで遠縁にあたる祐天寺の石畠さん宅と駒沢の河合さん宅には、「メシ」が目的?で、頻繁に遊びに行きました。今は地下鉄が通過しますが、「玉電」の駒沢で降りてすぐ、河合医院がありました。おじさんは内科を、おばさんは眼科を開業されていました。とても温かく愉快な家庭で、3人の娘さんと一緒にトランプなどをワイワイ言いながら遊んだことが、懐かしく楽しく思い出されます。おばさんは、今は一人暮らしですが、たまに訪ねると、その溌剌とした元気さには、いつも驚きます。3階の居間までの、今にも転げ落ちそうな急階段を何回も行き来しながら眼科診療をこなし、趣味の陶芸では展示室もあり、私は、頂いたグイノミを我が家で愛用しています。絵心もあり、俳句も嗜まれ、まさにスーパー老女医といえましょう。「ほほえみ」を送る度に、無理をしないでねと、逆に?私の健康を気遣ってくださるお便りを、素敵な絵を添えて送ってくださるのに励まされています。