コロナ禍で生活様式が一変してから1年以上が経過しました。外国との人的交流は遮断され、お祭りや大規模イベントは今年も全て中止か大幅縮小され、リモートでの新しい生活が盛んに行われています。飲み会を含めた集いや旅行を犠牲にして自粛生活を続けていても、変異株がはびこって、4月には感染者数は再び増加して病床逼迫が危惧されます。副反応がオドオドしく報道されているワクチンですが、医療関係者、高齢者、それ以外の人の順に希望する国民がワクチン接種して早くこの異常事態を終焉させたいと願いますが、いつ終了するのか誰にも分からず、ワクチンの有効性の検証もできないまま、医療機関は接種行為に翻弄されるのでしょうか。幸い、当法人に新型コロナ感染は見られませんが、粛々と万全の感染対策を継続していきます。

当院は慢性医療主体の病院ですが、9人の常勤医の得意分野は幅広く、急性期治療に対応でき、在宅・人間ドックもこなしています。入院患者さんは昨年を超え業績は好調ですが、重症度合や平均在院日数はクリアしており、各方面との良好な連携を一層密にして選ばれる病院にしていきたい。寝たきり重症患者を多く診ているので、死亡退院もありますが、良くなって退院される方が着実に増えてきました。6人いる認定看護師は公民館や介護施設での出張健康教室を開催しようと意気込んでいます。

　最近、広報委員会を立ち上げ、若手中心の各委員に当院の良い点悪い点をあげてもらいましたが、和気あいあいとした雰囲気、中庭がきれい、外来診療無料や院外研修の助成金、多形態の旅行などの福利厚生が充実しているなど様々な意見がでました。今後は各部署毎に魅力を分かりやすく動画にして、インスタグラムで発信しようと企画しているようです。

　老健おおぞらは西部師長が着任し、4床の復帰、エレベーターや浴室の改修、対面式面会の復活をやりました。電子カルテでは病院と一体化していますが、地域包括・有老・ケアハウス・デイケアが併設されているメリットを活かし、おおぞら独自に地域の福祉拠点として役割を果たしていきたい。

　排尿チームが本格稼働します。摂食嚥下チームも複数の歯科衛生士が加わるので、誤嚥性肺炎が激減することを期待しています。いつも言っていますが、法人は上級資格を目指す職員を優遇して支援します。地域で築き上げてきた信頼と連携を強固にして、ケアの質の向上を真摯に行なっていきましょう。

紫蘭会理事長　　笠島　學